2012年8月8日水曜日

「仕事で給与を決める」が威力を発揮する(再録)


「仕事で給与を決める」が威力を発揮する(再録

・「仕事で給与を決める」経営で
     ・バブル崩壊を乗り切り
     ”失われた20年”から脱出

「仕事で給与を決める」改革、
            これは今思えば “失われた20年”を生き残る戦いだった。


・’90初頭のバブル崩壊は、それまで新車販売中心できたデーラー経営を直撃した。
・世間は、車は購入ではなく、修理して乗るに変わってしまったからだ。
・会社は、車販売という収益の柱を失ない、一日も早く、収益の柱を修理に移さなければならなかった。
・誰も今、手のひらを返したようにそんなことが出来ると思わなかった。
・これまでの修理は、なじみのお顧さまが中心であったため、整備利益で新車利益の減をカバーすることはできなかった。これまで疎遠になっていたお客様に急遽お願いして、出来るだけ多くのお客さまに修理に来てもらうしかなかった。
・何かをする必要があった。多くの整備のお客様に来ていただくために・・・。
・経営者は決断した。会社経営の中心を販売から整備に切り替える、そのため営業所長を新車販売だけから、お客さま修理を含めた総合サービス体制に切り替えさせる必要があった。

・営業所長に新たな権限を与え、直ちに、”かれらに地域顧客のためなら、工場を使って何をやってもいい” と宣言した。

1人の営業所長が、すばやく立ち上がった。
ここは、県内規模NO2の大手営業所で顧客数4500軒、全社の20%を占める。
彼は早速、所内で現場と相談、次のような独自の顧客対策を立て、実行に移した。
・・・・実は、彼らほど、この会社の決断を待っていたものはなかったのだ

その所長は所員全員に対して次のように話した。
イ.これからはお対客様サービスの全ての責任を自分が持つと宣言、

ロ.営業所は顧客との関係改善を通して顧客入庫を増やす。

ハ.
①営業所が顧客サービス第一の体制に転換したことを顧客様に伝える。  
   ②今後、車検、点検の入庫を予約制にし、
   ③車両販売担当者が直接、顧客一人ひとりから入庫予約を取る。 (→販売マネージャの責任) 
ニ.工場は自社顧客のサービスを優先、入庫予約制度を運用し、残業やめ、これまでの1.5倍の修理台数 を消化させる。そして、お顧客さまお一人おひとりにこれまでとは違った迅速な修理を約束する。(→ 工場長の責任)

ホ.
所長は入庫会議(所長主催、工場長、フロント、販売マンージャーによる)を開き、
・セールスグループが受けてくる入庫予約に基づき「週間予約管理表」を作成、
・営業所一体でこの目標の達成に取り組む。これによって、
・全入庫台数を時間内に消化し、残業なしを実現する。

へ.下請け先にも予約入庫に協力してもらえるよう依頼する。

その結果、この所長は、整備利益をその翌月から、前年比15%アップさる驚くべき成果を挙げた。 さらにその後18月間もそれは続いた。他の営業所にもこれは広がった・・・言うまでもない。

・この会社は、 バブル崩壊から始まった”失われた20年”、社員たちの工夫で乗りきることになる。
数年前のリーマンショックの新車販売が3割減でも、利益が出せるまでになっていた。

・この顧客、社員、経営者、会社を一体にするパワーは、どこからでくるのであろうか?


・地球も太陽が生み出すパワーで回っているように、この世界も仕事が生み出すパワーで回っているとしか言いようがない。


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